法律と現場の反復横跳び!ビジネスの選択肢を増やす法務へ

書き手 クラシコム 原田
2,4枚目 木村文平/3枚目 剣持悠大
法律と現場の反復横跳び!ビジネスの選択肢を増やす法務へ

こんにちは、クラシコム管理部の原田です。
「北欧、暮らしの道具店」を運営するクラシコムで、主に法務のお仕事をしています。

おそらく、管理部としてはじめてのエントリーになりますので、少し緊張しています。

新しく仲間を募集するにあたり、仕事の紹介や今後法務部門をどうしていきたいかのビジョンについて、お伝えできればと思います。

 

ユーザーではなかった自分がクラシコムへ

2021年3月、僕はクラシコムに入社しました。
前職の教育系スタートアップでは、管理部門の立ち上げやバイアウトのデューデリジェンスを経験させてもらいました。ひと区切りついたことをきっかけに、新しい環境に飛び込んでみたい想いで、ジョインしました。

入社日こそオフィスに出向いたものの、2日目からは基本的に自宅勤務。入社早々リモートワークという環境、そして僕は元々「北欧、暮らしの道具店」ユーザーではなかったこともあり、チームに馴染めるか不安でした。

いざ入社してみればそんな不安はどこへやら、スタッフの皆さんに温かく迎えていただき、すぐ馴染むことができました。クラシコムの「雑相」(雑談+相談)という文化が、小さな不安をひとつひとつ取り払ってくれたのかなと感じています。

僕と、僕と同時期に入社したスタッフの入社エントリー記事で、リモートワークについても触れています。

【今日のクラシコム】2020年入社組、日々奮闘中!スタッフ3名にインタビューしました。

 

ルーティン化されない法務業務?常に新たなインプットが必要

クラシコムの法務は、社内外とのコミュニケーションを通じて、会社の権益を守る役割です。

現在は、管理部アドミニストレーショングループの中の一機能として、法務部門があります。複数の顧問弁護士と連携をしながら、健全な法務体制の構築を目指しています。

僕自身は、法務を主軸としながら、財務や総務、情シスのお仕事にも取り組んでいます。

法務のお仕事の内容は、ざっくりとこんな感じです。

・契約、取引に関連するドキュメント作成、レビュー
・社内規程、社内ガイドラインの整備、運用
・社内の法務相談あれこれ
・弁護士等専門家への相談、連携

入社以来、特に力を入れて取り組んできたのは、次の2つだと振り返って思います。

・社内の法務相談窓口の整備と運用
・各種ガイドラインの策定による法令遵守に対する啓蒙活動

一見、シンプルに思えますが…

お客様へ仕入商品やオリジナル商品を販売し、クライアント企業様の製品を紹介し、映画を製作・公開し、映像コンテンツや音声コンテンツを配信し、とクラシコムはECメディアの枠にとらわれない、様々なことにチャレンジしています。

そのため、様々な相談を受ける機会があり、法務として様々な観点からリスクを想定し、それを取り払っていく必要があります。ルーティン化されやすい法務業務ですが、常に新しいインプットを必要とするため、実はけっこう味わい深いです。

例えば、午前中に薬機法関連のレビューをしていたと思えば、午後は著作権関連のドキュメントを作成したり、対応すべき法令は多岐にわたっています。

 

「やめてください」よりも「どうすればできるか」

リスクを取り払うといっても、いろいろな考え方・やり方があります。

クラシコムの法務では、社内に溢れる事業や施策のアイディアについて、「どうすればできるか」を一番に考えます。

例えば、新しい施策提案が法規制にひっかかりそうなケースでも、規制の範囲内で同様の効果を得られる施策はないか等を考え、提案することを心がけています。

様々な法の要求や規制・ルールがある中で、「どうすればできるか」を提案するのはとても難しいですし、時には手を止めてもらわないといけないこともあります。心苦しくはありますが、リスクがあることを伝え施策を止めてもらうこともまた、重要なお仕事の一つだからです。

それでも、クラシコムにとってより良い形をスタッフと模索しながら、適切な提案で事業を推進することができたとき、その日の夜に飲むお酒はとてもおいしいです。

リスクを考えると、「やめてください」が、一番簡単で確実な方法かもしれません。でも、法務の提案が会社として取り得る選択肢を減らし、事業の推進を阻むようなことがあれば、むしろそれこそがリスクなのではないか、と思うこともあります。

「どうすればできるか」を考え、可能な限り選択肢を増やす、そんなことを大切にしています。

 

気軽に相談してもらえる法務体制を目指して

今後の展望として、気軽に相談してもらえる法務体制を目指しています。

なぜなら、予防法務の観点において、スタッフからの相談が重要だと考えているためです。気軽に相談できる、とは相談に対する心理的ハードルが低いことです。そのために、現在でも可能な限り「やめてください」はいわないこと、スピード感をもって対応することを心がけています。

今の状態を維持しつつ、さらにできることは「相談したほうがいいことがわかっている状態」を作ることだと考えています。

そのために、自分を含めたスタッフ全員の「もしかして、これって気をつけたほうがいい?」という気づき(リスクのアンテナ、と勝手に呼んでいます。)を増やしていければと思っています。

取り組み方針としては、とてつもなく地味で地道です。

・ひとつひとつの相談に、相談者が納得のいくような合理的な回答を心がける
・お仕事にまつわるリスクポイントについて、能動的に情報発信をする

など。

さらには、法務としてのアンテナの感度を上げるために、スタッフから業界慣習などをレクチャーしてもらうこともあります。

このような形で、スタッフと法務で相互にナレッジを循環させて、リスクのアンテナを育てていければと思っています。そして、相談者と回答者ではなく、雑談のような気軽さで一緒に答えを出していける法務体制になれば、きっと素敵だろうなと。

そのために、自分一人だけで法務領域を担当するのではなく、法律と現場の間をいったりきたりできるバランス感覚や「どうすればできるか」を諦めない思いを持った方と、チームとして一緒にトライしたいと思っています。

 

2人目の法務担当を募集しています

すこしふわふわとした展望を語ってしまいましたが、本当にそう思っています。
共感してくださる方、一緒にリスクのアンテナを育ててくださる方、お待ちしています!

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