スタッフノート

【スタッフノート】平均偏差値77.35|4年間計8回の従業員サーベイ結果を公開!

書き手 クラシコム 筒井

【スタッフノート】平均偏差値77.35|4年間計8回の従業員サーベイ結果を公開!

こんにちは。クラシコム 人事の筒井です。

私が入社して初めて取り組んだ仕事の一つに、組織診断サーベイの導入があったのですが、4年間実施をして一区切りついたので、結果を公開してみようと思います。

数字をもとにしたクラシコムの組織の特徴を知っていただけたらうれしいです。

従業員サーベイは組織の健康診断

クラシコムではリンクアンドモチベーション社のモチベーションクラウドを、2016年11月(社員数が27名の頃)から採用していました。

導入の目的は、以下二つです。

(1)経営・マネージャー・人事(マネジメントチーム)が抱いている課題を補強する材料集め(客観性、具体性)
(2)(1)では見えてきていないことを早期に気づくため(意外性)

組織に関する良い点や課題は、普段の組織運営(レポートライン上のコミュニケーション)を通じて把握をしておくことがベースだと思っています。
なので、現状把握している課題に対して、(1)サーベイの結果を通じて「やっぱりそこはそうなるよな〜」という補強にしたり、(2)があった場合は、気づけていなかったのはなぜ?通常の組織運営においてインプットできる方法はないか?などを考えるきっかけにしたりしていました。

30名弱という比較的早い時期からはじめた理由として、組織の状態に対する実感値をマネジメントチームが得られているうちに、それらを数字に置き換え、組織の規模が大きくなった時にも想像しやすくしておきたいという意味もあったので、半年に一度、定期健康診断のように数値をためていき、モニタリングしていました。

過去8回の平均偏差値は導入企業上位1~2%の好成績

2016年11月〜2020年6月まで計8回の結果は以下の通りです。
※エンゲージメントスコア:組織への期待値、満足度、その一致度合いなどの観点から社員のエンゲージメントを総合的に計測したスコア(偏差値)

偏差値は平均すると77.35となり、モチベーションクラウド導入企業中上位1~2%に位置するそうで、組織や事業の規模が大きくなっても変わらずその数値を保てたのはとてもすばらしい結果だと思います。(事業の側面では、2016年7月期売上13.7億→2020年7月期売上35億着地見込みで、約2.5倍に成長しました)

特に直近の大きな環境変化があった後も、偏差値は微増という結果を見てほっとしました。

サーベイから見えてきた、組織の意外な強み

モチベーションクラウドでは、社員が複数の質問に回答することで以下4つが結果として出てきます。

・エンゲージメントスコア(会社全体のエンゲージメントに関する偏差値)
・総合満足度(会社/仕事/上司/職場の4項目)

・組織の強み/弱み(上位8項目まで)

・16カテゴリ全64項目の期待値と満足度(5段階評価)

今回は、この中でも「強み/弱み」の結果を使って、組織の特徴について考察してみようと思います。

各回、期待値と満足度の差が測定され、強みと弱みが上位8項目まで出ます。それを全8回分カウントしてみました。


全ての回で「魅力的な人材(魅力的な人材が自社内にいること)」がランクインしていました。
それ以外にも、強みに占める割合50%までに

・部下の意見の傾聴姿勢(上司が、部下の意見やアイディアに耳を傾けること)
・経営陣に対する信頼(自社の経営陣が信頼できること)
・オープンでフランクな姿勢(上司が、気軽に相談できるオープンでフランクな対応を行うこと)
・相互尊重の精神(自社内において、社員同士がお互いのことを尊重しあっていること)

がきており、経営陣からマネジメント層、メンバー同士までが、フラットに尊重し合いながら仕事ができていることが、組織の一番の強みになっていることがわかりました(人事冥利に尽きます涙)

社外の方からは、残業しないワークスタイルなど衛生要因に関して興味を持っていただくことも多いのですが、強みの上位にきていないのは意外でした。

また、80%まで枠を広げると、以下のような項目が出てきます。

・未来に向けた先行的な試み(職場において、未来に向けた新しい試みがなされること)
・財務状態の健全性(自社の財務状態が良好であること)
・即時の意思決定(上司が、必要に応じて即座に意思決定すること)
・自社の事業優位性(自社の事業に、他社と比べて明確な強みがあること)

特に「未来に向けた先行的な試み」に関しては、4回目(2018年5月)以降ずっと強みに挙がってきていました。

2018年4月に、初めてのオリジナル短編ドラマ「青葉家のテーブル」をリリースし、以降映像・ラジオなど、コンテンツの領域を広げてきたことや、直近ではオリジナルメイクアップアイテムの開発がスタートするなど、会社全体の新しいチャレンジがスタッフにもポジティブに伝わっていることがわかります。
かつ、その新しい挑戦を下支えする財務状態が常に健全であることも、大きな特徴の一つです(代表 青木の強いこだわりの部分でもあります)。

▲直近では、新しいドラマシリーズ「ひとりごとエプロン」第二弾のクラウドファンディングも実施しました。

会社の健全な財務状況に支えられ、未来に投資するチャレンジを、尊敬しあえる仲間たちと取り組めているというのがクラシコムの強みと言えそうです。(強みの分析なので気分がいいですね)

期待値・満足度から見るクラシコムの弱み

毎回弱みはほとんど結果が抽出されず特徴があぶり出しにくかったので、全64項目における過去8回の期待値平均と満足度平均をプロットしてみました。
すると、期待値も満足度も3.5以下の項目を2つ見つけました。

・研修制度の充実度 (3.31,2.74):自社において、能力や知識を高めるための教育研修制度が充実していること)
・専門能力の獲得 (3.43,3.49):仕事をすることで、他の会社でも役に立つような専門的な能力が身につくこと

クラシコムでは「研修」と名のついた取り組みはほとんど行っていないので、「研修」について聞かれたら低い数値が出るのは当然なのですが、じゃあ研修をやっていないことが課題で、それを解決するために研修をすればいいのかというと、そうではないと思います。

ここには、同じく期待値・満足度3.5以下の「専門能力の獲得」が関係してきそうです。

クラシコムに未経験入社者が多い理由

クラシコムでは、デザイナーやエンジニアなどの一部職種を除き、多くの方が未経験で入社します。
他社で得られた経験や知識をスライドして活用するよりも、クラシコムで大事にされている判断基準を、実務や同僚・マネージャーとのコミュニケーションを通じて一からインプットし、精度を高めていってもらう方がフィットしやすいことが多いというのが理由です。

他社でも経験が豊富なスタッフであれば比較対象があるため、例えば「編集業務で大事なことはどの会社でも本質的には同じだな」とか「これはクラシコムならではの特徴なので経験値として強みになりそうだな」というような実感値を持てますが、その領域におけるクラシコムでの経験が100%だと、「これは果たして専門性と言えるのか?」「他の会社でも役に立つようなスキルが自分に身についているのだろうか?」と思ってしまうのも頷けます。

専門能力とはなんなのか?

仮に「専門能力の獲得」をもっと感じてもらうために、例えば、クラシコムで求められる編集スキルを要素分解し、段階に応じてインプットし、どこまで進んだかを見えるようにするというのは、打ち手の一つとして考えられると思います。

ただ、それだと、すでにオンボーディングの中で十分に行われているそのスキルの習得プロセスを、あえて研修っぽく仕立てただけのように見えて、ちょっと気持ちが悪いです。

その前に、クラシコムにおける専門性とはなんなのか、それが仕事を通してどう深まっていくのか、ビジネスパーソンとして自分はどんなふうに進捗・成熟していっているのかを、メンバーとマネジメントチームとのコミュニケーションを通じて、言語化・すり合わせしていくプロセスが必要なのかもしれないな、と思いました。

これは、専門能力の獲得に限らず、メンバーが成長・成熟していくことをどうマネジメントチームが支援していくか、という話で、日頃の1on1や評価のFB1on1、経営陣からの発信などの場でどういうコミュニケーションを設計するかという、人事の本質的なテーマですね(!!)

組織のありたい姿に近づくためには

つい先日、代表の青木がクラシコムの経営方針を言葉にしてシェアしてくれたのですが、その内容とサーベイ結果からわかった強みがリンクしているように感じました。

青木がまとめた経営方針は、思えば4年間で何度も聞いてきた、なじみのある内容ばかりでした。そしてそれをメンバーが受け取っているからこそのサーベイ結果なのかな、と。

会社がありたい姿に近づくためには、経営者が理念を発信し続けるだけでなく、マネージャー、メンバーがそれに共感、理解し、仕事を通じて体現して、お互いに影響を及ぼしあってはじめて、引きで見たときの組織の色が一貫性を帯びてくるのだと思います。

この4年間の結果を振り返ってみて、組織や事業が大きくなりながらも、それを真摯にやってきた経営陣とスタッフの健全さに尊敬の気持ちを抱きました。

全レイヤーにおける、その気迫というか、自分たちが実現したい「あり方」へのしぶとさ(マッチョな強さではないのですが、倒しても倒しても実は追いかけてきていて点入れられたみたいな?)が、結果群から浮き上がって見えました。

サーベイにおいて高い数値を維持しつづけてこれたことの正体は、この気迫・しぶとさにあるのかも。

サーベイはあくまで健康診断なので、それ自体によって問題が解決するものではないと思っています。
自分たちがどういう組織でありたいのかという姿にむかって、モニタリングしつつ、しぶとくこれからもやっていこうと思います。まずは研修やるか!(違う)

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