オンラインショップの売上が3倍に。「北欧、暮らしの道具店」との取り組みで生まれた新たな購買体験

書き手 阿部 花恵

写真 村山 玄子

オンラインショップの売上が3倍に。「北欧、暮らしの道具店」との取り組みで生まれた新たな購買体験
「北欧、暮らしの道具店」と、企業様とのタイアッププログラムである「BRAND NOTE PROGRAM」。お取り組み企業担当者様インタビューでは、お取り組みのきっかけやその後の反響などを伺っています。

今回、ご登場いただいたのはCanonのミニフォトプリンター「SELPHY(セルフィー)」担当者の紅村茉友(こうむら まゆ)さん。

デジタル画像をあえてプリントすることに、メーカー側はどのような価値を見出しているのでしょうか。また、約10年ぶりのプロモーションでBRAND NOTEを選んだ理由とは? 

2019年9月にお取り組みさせていただいた「SELPHY」とその後の反響について、お話を伺いました。聞き手は、クラシコムプランナーの星野です。

キヤノンマーケティングジャパン株式会社
コンスーマ商品企画本部
カメラ商品企画部 カメラ商品企画第二課

紅村茉友さん
2012年、キヤノンマーケティングジャパン株式会社入社。大阪支店でコンシューマ営業として2年間勤務。14年7月にコンパクトデジタルカメラの商品企画部に異動。現在はSELPHYのほか、ミラレース一眼なども担当。

日常のシャッター回数は増えている

――「SELPHY」という商品について、改めて教えてください。

SELPHYは2004年にCanon株式会社のコンパクトデジタルカメラ事業部が開発した、小型・軽量なフォトプリンターです。発売当初から一貫している商品コンセプトは、「パソコンがなくても手軽に、綺麗に写真を印刷できるプリンター」であること。パソコン環境がなくても、カメラやスマートフォンで撮った写真をダイレクトにプリントできるのが特長です。

L版、ポストカードなどのスタンダードなサイズ展開から、1:1のスクエア型シールまで、多彩な用紙を選べるので、アルバムや手帳に貼ったり、壁に飾ったり、収納に活用したりと、いろんな楽しみ方ができるのも強みです。

――コンパクトデジタルカメラ事業部が開発したからこその特長はありますか。

やはり画質へのこだわりですね。元々がデジタルカメラ専用のフォトプリンターという成り立ちですし、初心者向けの商品ですから、ぱっと見たときの鮮やかさ、自然な色味のグラデーションにこだわった画作りをしています。

加えて、パソコンがなくても誰でも簡単に印刷できる操作性も大きな特長です。SELPHYが発売された当初は、コンパクトデジタルカメラの販売が非常に好調な時期だったんですね。ところがその後、スマホが急速に市場に浸透していきました。その流れを受けて、2012年からはWi-Fi機能を搭載しアプリ開発にも力を入れています。

――デジタル画像はそのまま端末やクラウドに保存しっぱなし、という人も少なくありません。あえてプリントすることにどのような意味を見出していますか。

スマホの普及によって、カメラを使って撮影する機会自体は確実に減ったといえます。でもちょっと見方を変えると、日常での“シャッター回数”は昔よりずっと増えていると思いませんか?

写真を撮るという行為自体が、かつてよりずっと自然で日常的なことになっている。それならば、「きれいに撮れた写真はプリントしたい」というニーズは今も存在しているはずだと私たちは考えています。

実際にお客さまにお話をうかがってみると、「家にパソコンもプリンターもないから、手軽に印刷できる商品がずっと欲しかった」「リビングに家族共有のプリンターはあるけど、いちいち起動するのが面倒だった。自分の部屋でもきれいな印刷が手軽にできるのはうれしい」といった声がたくさん集まってきましたから。

約10年ぶりのプロモーションにBRAND NOTEを選んだ理由


BRAND NOTE Canon SELPHY編。「北欧、暮らしの道具店」のスタッフ4名が、それぞれの暮らしに取り入れました

――「BRAND NOTE」を選んでいただいた理由はどこにあったのでしょう

SELPHYはここ10年程、プロモーションの優先度が高い商品ではなくなってしまっていました。ところが最近になって「スマホで撮影した写真をどう管理するか」ということに多くの人が頭を悩ませていることを知り、「そこにビジネスチャンスがあるのでは?」という話が社内で持ち上がりました。その流れを受けて「改めてプロモーションをかけてSELPHYの販売を強化しよう」という方針が固まりました。

そのときに担当者である私の頭にぱっと浮かんだのが、「EOS Kiss M」などでもご一緒したBRAND NOTEでした。SELPHYは手軽なプリンターですが、それでも写真をプリントすることって丁寧な気持ちがいる作業だな、と感じていて。それは同時に、暮らしを大事にすることにもつながるんじゃないかなと思うんです。

そこが「北欧、暮らしの道具店」の世界観やお客さまとすごく合っている気がしたんですね。過去のお取り組み実績から、サイトの温度感のようなものも知っていましたから、ぜひお願いできればと思いました。

また、BRAND NOTEという記事を通して、SELPHYという商品のよさをどう引き出してくれるのだろうか、という期待もありましたね。

オンラインショップの売上が3倍に

――ありがとうございます。2回にわたるお取り組みを終えて、率直な感想を教えていただけますか。

数字の実績が出せたことがまずよかったです。記事を公開した月に、オンラインショップでの販売台数がいつもの約3倍にまで増えたんです。もちろん記事を読んだ後に、家電量販店などの店頭で商品を見た上で購入していただいたお客さまもたくさんいたと思います。

さまざまな楽しみ方が提示されていることや、「北欧、暮らしの道具店」のスタッフさんが本当に楽しんでいただけている温度感が伝わって、本社のブランド担当者もすごく喜んでくれました。SELPHYは歴史が長いこともあって、強い思い入れを持つ社員が多いんですよ。

記事の中身も、ストーリー性が感じられて、SELPHYの長所をしっかりと訴求できたと感じています。

SELPHYでプリントした写真やシールは、印刷の最後に透明フィルムでオーバーコート仕上げがされるので、一般的な写真より水や汚れに強くなっています。なので、記事で提案していただいたように、冷蔵庫やキッチンの壁に飾ってインテリアとして長く楽しむこともできる。

プリントして手帳に貼るという作業を楽しむというご提案も、プリント自体が手軽にできるからこそ日々続けられる、という特性をよく理解してくださってのことだと感じました。

記事を読んで、社内でも「そうそう、こういうことだよね!」と共感しあえて、全体的にとても満足しています。

――私たちスタッフも、スマホのお気に入り写真をSELPHYでプリントして、ペタペタ貼る作業がとても楽しかったです。

写真をプリントするって、それ自体にクラフト的な楽しさがありますよね。実はタイアップ実施前は、オンラインショップでのセット販売は持ち運びに便利な「お出かけセット」のみでした。でも、今回北欧、暮らしの道具店さんとタイアップの実施をきっかけに、オンラインショップの更新が決まり、セット数を増やせることに。社内でのSELPHYの商品優先度を高めることができました。

BRAND NOTEで触れていただいた、SELPHYを使った日記としての活用法や、思いのままにたくさんプリントして「飾る」という使い方のご提案を踏まえて、「フォト日記セット」「用紙山盛りセット」という記事のストーリーにあったセットをオンラインショップに追加で用意したんですね。結果、やはりその2セットの売れ行きがよかった。単品よりも、セットが動きましたね。

これだけセット販売につながったのも、スタッフさんが、生活者視点からのワクワクする使い方を自然に見せてくれたおかげだと思っています。私自身も、「SELPHYってこんな使い方ができたんだ!」という発見になりました。初めての人にはどう使えばいいのかが見えづらい商品でもありますから。写真を印刷して終わり、じゃなくて、その後の写真の楽しみ方を見せてあげることが大切だな、と感じています。

――アンケート結果はいかがでしたか。

「スマホでなんとなく撮りためていた写真だけど、やっぱり印刷したかった」と考えているお客さまが大勢いることがあらためてわかりました。市場のニーズにSELPHYという商品の持つ特性がフィットしていることを再確認できるよい機会になりましたね。10年ぶりのプロモーションを通じて、今後の展開と方向性に、より確信が持てました。

どこに価値を置くかで選択できるように

――最後に、今後の「SELPHY」の展開を教えてください。

SELPHYはあまりターゲット層や使い方をメーカーで“定義しすぎない”ことを意識しています。メーカー側である私たちが用途を絞りすぎると、SELPHYだからこその使い方の広がりがなくなってしまう気がして。

写真の飾り方、生活での活用の仕方。市場のニーズを読みながら、そういった新しい写真の楽しみ方をこれからも提案をしていけたら。お客さまが実際にSELPHYに触れて楽しんでもらえるようなイベントなども企画できたら、と考えています。

SELPHYのお取り組みの記事はこちらよりご覧いただけます。
EOS Kiss Mのお取り組みの記事はこちらよりご覧いただけます。
BRAND NOTE PROGRAMのお取り組み事例の一覧はこちらよりご覧いただけます。

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